2024/6/22 小泉和裕×神奈川フィル ベートーヴェンの交響曲「第4番」「第7番」
2024-06-22




神奈川フィルハーモニー管弦楽団
 みなとみらいシリーズ定期演奏会 第396回

日時:2024年6月22日(土) 14:00開演
会場:横浜みなとみらいホール
指揮:小泉 和裕
演目:ベートーヴェン/「エグモント」序曲
   ベートーヴェン/交響曲第4番 変ロ長調op.60
   ベートーヴェン/交響曲第7番 イ長調op.92


 先々週に引き続きベートーヴェン・ガラ。ベートーヴェンならば、前半は序曲と偶数番号の軽めの交響曲、後半は奇数番号の劇的な交響曲で終える、というのが定番だろう。もっとも先のスダーン×東響のように「第4番」をメインに置くこともあって、ベートーヴェンの偶数番号は必ずしも軽いだけではないけれど。

 小泉和裕は、見かけは若いころと変わらない。すでに70歳も半ばのはず。細身のまま贅肉はついていないし、背筋はシャキッと伸びて姿勢がいい。舞台の出入りも颯爽として危なげがない。さすが白髪は目立ってきたが運動能力に衰えはみられない。
 そして、彼が振るベートーヴェンは鉄板プログラム。安定度抜群で安心して聴くことができる。劇的で重量感にあふれ作為的なところがない。まさに王道を行くがごとくである。

 「エグモント」序曲は10分程度の作品なのに、立派な交響曲を味わった感触。ゆったりと大きく悲劇を描写するかのよう。
 目当ての「交響曲第4番」はスダーン×東響の演奏同様大満足。やはり第2楽章が感動もの。弦の響きが美しい。ファゴットの鈴木一成、トランペットの林辰則が大健闘。
 休憩後の「交響曲第7番」は快速でリズムはキレキレ。最終楽章はスピード違反レベルの超高速、とても若々しい。それでいて音楽は重量感を失わず軽薄にならない。ここでも弦5部が厚い響きできっちりと下支えをしていたからだろう。
 弦は14型、コンマスはゲストの三上亮だった。
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